これからプログラミングの学習を始める場合、パソコン選びからスタートする方も多いようです。
この時、Windows PCとMacのどちらを選べばいいのかと迷ってしまう方も多いかと思います。
先に結論を申し上げると、一概には決められないのが答えになります。
理由は、どんなプログラミング言語を学習するのか、何を作りたいのかで答えが全く違ってくるからです。
この記事では、これからプログラミングの学習を始めたい方を対象に、Windows PCとMacのどちらを選べば良いかを解説していきます。
WindowsとMacの選び方!
繰り返しになりますが、Windows PCにするかMacするかは、プログラミングを行う環境を何にするか、何を作りたいかで選択するPCは変わってきます。
また、PCの占有率を見ると、Macが9%程度でWindows PCが88%程度と圧倒的にWindows PCのほうが多数派です。
ところが、ITエンジニアに限るとMacの愛用者が多いようです!
この辺も、PC選びの参考になると思います。
ここで、本題に入る前に、Windows PCとMacの代表的なPCを紹介します。
Windowsの代表的なモデル
LAVIE Smart N15 PC-SN164 2021年 冬モデル
画面サイズ:15.6型 CPU:第10世代 インテル Core i5 10210U
ストレージ容量SSD:256GB メモリ容量:8GB
OS:Windows 11 Home 64bit
dynabook X6 P1X6UPEG 2022年 春モデル
画面サイズ:15.6型 CPU:第11世代 インテル Core i5 1155G7
ストレージ容量SSD:256GB メモリ容量:8GB
OS:Windows 11 Home 64bit 重量:2.4kg
DELL Inspiron 15 5510 NI555-BNHBNP 2021年 夏モデル
画面サイズ:15.6型 CPU:第11世代 インテル Core i5 11300H
ストレージ容量SSD:256GB メモリ容量:8GB
OS:Windows 10 Home 64bit 重量:1.65kg
Lenobo ThinkPad L15 Gen 2 20X30048JP 2021年 夏モデル
画面サイズ:15.6型 CPU:第11世代 インテル Core i5 1135G7
ストレージ容量SSD:256GB メモリ容量:8GB
OS:Windows 10 Pro 64bit 重量:1.98kg
HP ProBook 450 G8 2021年 春モデル
画面サイズ:15.6型 CPU:第11世代 インテル Core i5 1135G7
ストレージ容量 SSD:256GB メモリ容量:8GB
OS:Windows 10 Pro 64bit 重量:1.74kg
Macの代表的なモデル
13インチMacBook Pro
画面サイズ:13インチ CPU:Apple M1チップ
ストレージ容量SSD:256GB メモリ容量:8GB
14インチMacBook Pro
画面サイズ:14インチ CPU:Apple M1チップ
ストレージ容量SSD:512GB メモリ容量:16GB
Windows PCとMacの特徴やメリット
ここからは、Windows PCとMacの特徴やメリットについて解説します。
Windows PCを使った方が良い場合
Windows PCが得意な言語
- マイクロソフトが開発・販売している統合開発環境であるMicrosoft Visual Studio
- VBA(Visual Basic for Applications)
ExcelやAccessなどのOffice製品ではVBAを使用しています。 - .NET
.NET は、さまざまな種類のアプリケーションを構築するためのオープン ソース開発者用プラットフォームです。
.NET を使用すると、複数の言語、エディター、ライブラリを使用して、Web、モバイル、デスクトップ、ゲーム、IoT 向けにビルドすることができます。
.NET アプリは、C#やVisual Basic で記述できます。 - C# は、シンプルでモダンな、オブジェクト指向のタイプ セーフなプログラミング言語です。
- Visual Basic は、タイプ セーフなオブジェクト指向アプリを構築するためのシンプルな構文を備えた親しみやすい言語です。
Windows PC向けにゲーム作成をする為のDXライブラリやDirectXと呼ばれるようなものはWindows PCを使用するのが一般的です。
DXライブラリは、C++用に開発された無料のコンピュータゲーム開発用ライブラリで、ライブラリはオープンソースとして公開されています。
また、DirectXは、マイクロソフトが開発したゲーム・マルチメディア処理用のAPIの集合体で、マイクロソフトのプラットフォームやデバイスに利用されています。
※APIとはApplication Programming Interfaceの略で、ある1つの機能に特化したプログラムで共有可能なものや、ソフトウェアの機能を共有する仕組みのことです。
よく使う機能がAPIとして用意されていれば、必要に応じてAPIを利用して効率的に開発を進められます。
Web APIの場合、プログラムはWeb上に公開され、外部から呼び出して利用します。
さまざまな分野でWeb APIが公開されていますが、Web APIの多くは無料で利用できます。
APIで公開されている最新情報を取得できれば、自分のWebサイトやアプリに新たな機能を追加して、サービスを向上させることができます。
Web APIの活用例としては、Google MapsのAPIを利用してWebサイトに最新のマップを表示したり、マップを活用した新しいアプリを開発したりすることができます。
また、AmazonのAPIを利用すれば、自分のWebサイトで売れ筋や価格の表示などが可能になります。
その他にも、色々なAPIが公開されており、Webを経由して最新情報を取得できる点もWeb APIを利用するメリットです。
Windows PCのメリット・デメリット
Windows PCのメリット
- コストパフォーマンスの面では、Windows PCはMacに比べて割安に購入できる。
Windows PCは、多くのPCメーカーが性能や機能・価格を競っているのに対し、MacはApple1社のみで生産しているため割高感がある。 - Windows PC は、市場のスケールメリットを活かし、モデルの種類も多く選択の幅が広い。
- Windows PC は、周辺機器の選択肢が広く、価格もリーズナブルなものが多い。
- Windows PC は、Macに比べて使えるソフトの種類が豊富で、無料のソフトも多く存在する。
- ゲームやバーチャルリアリティを楽しむには、Macに比べてWindowsの方が人気のゲームが豊富にある。
Windows PC のデメリット
- Windows PCはタッチパッドの完成度がMacに比べてやや劣っている。
- Windows PCは市場規模が大きいだけに、その裏返しでウイルスもMacに比べて多く存在している。
Windows10にはWindows Defenderが搭載されており、ウイルスへの対策はある程度できているが、Macも含め万全ではありません。
Macを使った方が良い場合
Mac依存のアプリを使用したいとき、Macのターミナルが使えることが便利です。
また、パッケージ管理ソフトが充実しているため、CUI(文字で操作する)環境が圧倒的に使いやすい。
WEBアプリを開発したいとき
RubyやPythonなどの言語を選択する場合、Macの方が圧倒的に使いやすい。
Apple製品のアプリを開発したいとき
iPhone・ iPad・ AppleWatch・ AppleTVなどのApple製品のアプリ開発にはMacが必要になります。
MacでもWineというアプリを使うことでWindowsアプリを動作させることも可能になります。
Wineは、Macが理解できるようにアプリの動作を翻訳するような位置づけになります。
Macでしか開発できない言語
Appleが開発している言語は、Macでしか開発できません。
Swift
iOS・Mac・Apple TV・Apple Watch向けのアプリを開発するためにAppleが作ったプログラミング言語です。
Swiftは簡単に使えて、オープンソースなので、画期的なアプリを作ることができます。
Objective-C
Objective-Cは、C言語にオブジェクト指向プログラミングを可能にする仕様を追加した言語で、AppleのmacOS(Mac OS X)やiOS向けソフトウェア開発における標準言語の一つです。
Macのメリット・デメリット
Macのメリット
- Mac依存のアプリを使用したいときターミナルが使える。
- パッケージ管理ソフトが揃っている。
- Appleが提供するOSのUI(ユーザーインターフェース)が使いやすい。
- RubyやPythonが、今のところ標準でインストールされている。
- WEBアプリを開発したいときRubyやPythonなどの言語を選択する場合、Macの方が使いやすい。
Macのデメリット
- Windows PCと同スペックのMacは価格が割高である。
- Macは、Apple1社のみで生産されているため商品構成が少ない。
- Macは、周辺機器の選択肢が狭い!
- デザイン優先のため、消耗品のバッテリーでさえ、簡単には交換できない。
- Windows PCに比べてゲームも含め使えるソフトが少ない。
まとめ
いかがでしたか。
Windows PCの占有率をみてもWindows市場の大きさが桁違いに大きいのが分かります。
したがって、Windows向けのアプリ開発をする場合には、Windows PCを使用するのが正解となります。
それ以外の用途でプログラミング始めるのなら、本文で紹介したようにMacを使ったほうが使いやすいと思います。
これからプログラマとしてパソコンの購入を検討されているのであれば、以上の観点から総合的に判断してPCの購入を検討されることを、おすすめします!
この記事が、皆様のお役に立てれば幸いです。